そこから先は

読書とアウトドア好きな会社員のオフライントーク

2022-01-01から1年間の記事一覧

伊坂幸太郎 『フーガはユーガ』

久しぶりの伊坂さん。 副題の"TWINS TELEPORT TALE"が示す通り、双子の瞬間移動(入れ替わり)を題材にしたお話です。 あらすじ 誕生日の日だけ二時間ごとに"瞬間入れ替わり"が起きる、双子の兄弟優我と風我。 二人が入れ替わる瞬間を捉えた動画に興味を持っ…

ハインリヒ・ハラー『セブン・イヤーズ・イン・チベットーチベットの七年』

言わずと知れた、ブラピ主演の映画の原作本。ブラピのファンの方には申し訳ないが、原作は映画の20倍は面白い。 インドで戦争捕虜となったオーストリアの登山家は、収容所を脱走し、想像を絶する過酷な旅のはてに、世界の屋根チベット高原の禁断の都に漂着す…

原田マハ『リボルバー』

アートの舞台裏をフィクションで描く物語は、もはやマハさんの独壇場本作は『たゆたえども沈まず』で題材にしたゴッホが再び登場 あらすじ パリのオークション会社で働く日本人、高遠冴のもとに、古びたリボルバーが持ち込まれた所有者は、それがゴッホを撃…

『言語が違えば、世界も違って見えるわけ』ガイ・ドイッチャー

言語が思考に影響を与えるか、というテーマで言語学者が書いた本 イギリス人はデジャヴを知らない? 虹は七色ではない? 言葉が思考を作る? オフライン・トーク イギリス人はデジャヴを知らない? 最初にハードカバーで発行されたのが2010年というから、も…

「さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ」 春樹センセ訳で、少し優しくなったマーロウに二度目の恋をした

あらすじ私立探偵フィリップ・マーロウは二度酔っぱらいのテリー・レノックスを助けた。億万長者の娘シルヴィアの夫だったが、どこか暗い陰があったテリーとは何度か逢ううちに互いに友人として惹かれ合う。しかし、三度目の危機は抜き差しならぬものだった…